さてとって言って鏡ににっこりする

mxoxnxixcxa2012-05-11

 親が逝くまでは笑って見送るべき。そう思って刹那的に後先を見ずにスケジュール帳に色んな約束を詰め込んで、ちょっとのお楽しみでももりもりに盛り込むことを心がけて暮らしてる。
 私は幸せだよ大丈夫だからね、ありがとうちゃんと良い親だったよ。いつか来る日には、そういう顔で親を送ってあげたいと思う。あの人たちはとても苦しんだから。私は大丈夫、心配しないで逝っていいからねって。でも私はそれまで、あと何年我慢すればいいのだろう。孤独で仕方ないのに。そして親を見送ったら、さっさと片を付けて跡形もなく消えたいくらいだ。
 先の黄金週間に、友人の結婚式があった。本当にいい式で、幸せそうな笑顔を眺めながら、変わらない終わらないものがあればいいのにって思った。
 そうして、たまたま妹と同い年な友人のドレス姿を見て、もう私に妹はいないのだと実感した。こんな風に誰よりも一番可愛くしてもらって、皆に祝福される日を見ることはないし、私がこんな日を迎える日は来ないだろうと思う。失ったら傷つくような大切なものは作りたくない。2人いたはずの娘のその日を見ることができない親を、気の毒に可哀相に思う。
 日中常に妹に捕らわれるなんてことは今はない。けれど思い出さない日は1日もない。時々、本当に妹がいたのだろうかと考える日もある。居たような気がするだけじゃないかと思うこともある。そうだったらどれほど楽だろう。話がしたい。夢でいいから出てきて欲しい。幽霊でいいから話がしたい。
 リアルでは誰にも言わないから、ねえ聞いてやりきれない。だから読んですぐに忘れて。それで大丈夫だよって何処へともなく言って欲しい。
 これから行きつけのお店で友人2人まとめての誕生パーリーに。ケーキとクラッカー。5月はイヤ5月は大嫌い。大事な人は何人も5月に死んでしまった。5月は嫌いもう終わりにしたくなる。
 でも大丈夫私は強いから、髪をハーフアップにして飛びきり高いハイヒールでイイオンナぶれば、こんなことなんてことないんだ。