あといくつ

 あといくつ頑張ったら一息つけるのだ。あと何週間のり越えたら色々な何かからリセットできるのか。

もう無理なのに。誰か助けてほしい。誰に向かって弱音を吐けば許されるんだろう。もう何もつくれないのにもうやりたくないのに何も出てこないのに何も考えたくないのに、誰にならちょっと無理って言っていいんだろう。

 いったい何があったのだいきなり作風をかえてしかもこのクオリティの未熟な具合と来たら、固めきれぬなら変えるなと。声にならぬ避難の声を、「今まさに正念場ですよね、なんか心配なんですが」「悩んでますね」「苦しんでる様子を見せていただきました」という、やわらかあいお叱りの言葉の先に聞く。

 誰か助けてほしい。辛い苦しい。なにもかもぶちまけて、同情してほしい。仕方ないねって。妹さんが自殺したんじゃ、しょうがなかったねでもそれにしては頑張ったねって。辛かったね、でもよく揃えたねって。

 やだ絶対言いたくない。関係ない。妹の人生は私には無関係。他人にやたらと言う気がないなら、言い訳にはできない。言い訳にできないなら、まとめきれなかった私の責任。

 ねえでも本当に私の責任なの?本当に?どうして?こんなことってある?私だって、こんなはずじゃなかった。今回の個展にかけてたのに。どうしてこんなことに?

 近い間ではあとひとつ締め切りがある。もう無理なのに。もう何も出てこないのに。しばらく何もやりたくないのに。こんなはずじゃなかった。こんなことにした妹が許せない。絶対許さない。許さない。意味のない怒りをどこにもっていったらいいのか。私は誰に向かって助けてよっていえるんだろう。