京都、一軒家（長屋タイプ）、蒸し風呂。

　
　まずいことに期日がもう目の前だというのに、明確に完成できてるのが8号サイズ4点というまずすぎる状態で気が遠くなる。でその後2カ月ないうちにアートフェアにも出品するみたいだ。どうすんねん。諸々の事情で作品を使いまわせないので頭を抱えている。どうすんねん。必要な機材を頼んでいたのに、注文先の身内に不幸があったらしく、気落ちしていてちょっと時間をくれとのこと。でもわかるよ。何もする気になれないのは。でもどうすんねん。間に合わへん。うちこんなんではあかんのに。

　友人たちと浴衣を着て出かけたり、鴨川で花火もした。別の友人たちと大阪の美術館、夜は木屋町でさんざん飲んだりした。別の友人のライブに行ってそのあと夕食をゴチになり、そのあと一緒に別の友人の働くお店で明け方まで飲んでみたりした。また別の友人とインセプションを見に行って大変興奮したり、知人主催のイベントではしゃいだり、仲良したちとお気に入りの飲食店で散々ご馳走を堪能したり、久しぶりの友人と飲みに行ったり、暑い我が家で女子会を催すことになったりと、結構な日々ではあったじゃないかと思う。
　ここ2カ月ちょっと、自分から友人を誘うなり声をかけるなりする気にならず、このまま面倒くさがっているうちに色んな人と疎遠になんてゆくんだろうな、でもそれも別にいいか面倒だし。友達なんか居ないし、いらないや。なんて思ってもいたんだけれど、こっちから努力しなくても、あれやらこれやらと自動的に途切れず何かしらの予定が次々入ってくることを、私は本当に感謝するべきだし、やっぱり本当に感謝している。5、6月は出来る限り人に会わないようにしていた気がするけれど、久しぶりに会う人みんなが、痩せたね、ちょっと痩せた？と言うので、若干面倒くさいなとどこかで思ってしまうことが申し訳ない。体重計を持っていないのでよくわからないし元々太っているわけじゃない。
　けれど、せっかく誘ってくれた話を断るほど自分が荒んでしまわなかったことを、やっぱりありがたく思う。何もなかったように変わらず誰かとはしゃいでいると、本当に何もなかったような気になる。だからできる限り、身内と会いたくないと思ってしまう。申し訳ないことだ。
　そして妹が自殺してほやほやの時、うろたえて事情を伝えた大事な友人3名を、今度は少し遠ざけたく思ってしまっていることを、心から申し訳なく思っている。気を使ってそっとしておいてくれるのをいいことに、私はまるまま事態を放置していて、本当に自分勝手だと思う。
　友人だろうがなんであろうが、人間関係ってやはり相互の誠実さや思いやりとかささやかな努力によって支えられているはずなのに、それをかなぐり捨てようとしているのは、とても不誠実だってよくわかってる。私はこんなに自分勝手で自己中なのに、それでも構ってくれる人が周りにいるのだってことを、とても嬉しく思っている。だからこそ、自分が本当にしょうもなく思えてくる。色んなチャンスも、人間の好意や優しさも、ただただ何となく受け取っているばかりだ。しかもそのチャンスを自分の所為でだめにしてしまいかけているのだから、本当に私はしょうもないって思う。いや、がんばるよがんばれよ