妹と大阪体験①

　お隣の府に住んでおきながらいつでもいけると思って、結局所用で梅田に行った際、デパートで食事して帰ってきただけ。それらしい大阪に触れたことがなかったので楽しみにしつつ、勇んで行ってまいりました。
　大阪体験するなら、ミナミエリアにいかなあかんで。とのことなので、とりあえず心斎橋とかなんばに行けば、道頓堀というあの大阪の象徴へ行きつくだろうと、大阪ガイドを買うでもなく予備知識もないままに飛び込んだよ大阪へ。生粋の大阪人から、「御堂筋と四ツ橋筋を押さえておけば迷わないと思うよ。あと言っておくが、街、汚いよ」とのアドバイスをもらっていたので、それだけを手がかりに、地図一つ頭に入れぬまま心斎橋へ降り立ちました。大阪では通りのことは「筋」というんだねーとか言いながら。
　そうしてまあ、駅の地図を見て大まかな形状を頭に入れたので、特に迷うことなく道頓堀へたどり着き、みてほら、みんなが川に飛び込む橋だよ！ほんとだ！飛び込めないように柵ができてる！わあ、みて食い倒れ人形だよ！すごーい、大阪に来ちゃったよ！テレビで見たまんまだね、すげースゲー！と、関東人2匹は大いに感激して、観光客まるだしで写真を撮りまくった次第。
　なんだか細い橋の横に、結構な行列の出来ているたこ焼き屋があり、ひとまず6個入り300円のを食べてみて、東京だと2倍はするよねといいながら食し、ふうんと思ったのでその向かいの、お好み焼き・焼きそばそれぞれ280円というびびるくらい安いお店で焼きそばを買いつつ、「あの店は有名なのですか」と聞いてみた。「ねえさんら観光客やろ？有名なだけやで、大阪人は絶対食べへん」と。
　そうして、大阪といえば通天閣なんじゃないの？という話になり、えっと、さっき見た地図では大体あっちの方角だったと思う。という感に任せてだらだら歩いて向かってみた。ここからが間違いだった。本当にすみませんでした。あとから地図を眺めてみると、日本橋と書いて「にっぽんばし」と読む駅からまっすぐ南下すればよかったのだと知ったんですが、もにか家の姉妹は結構行き当たりばったりを楽しむ悪い癖を持っており、日本橋を行き過ぎてから南下してしまいました。ここは、日本なんだよね…という錆びたトタンで出来た町並みに迷い込み、えーどうしよう、どうすんのと足早にぬけていったんですが、そこは一面廃墟でした…人は住んでいなかったように見えました。
　通天閣には無事たどり着き、しばしぼーっとした後に、新世界という界隈を散策。なんだか下町風といった感じで、串かつ屋が沢山あって、いいねえと言いつつおなかがすいていなかったので、じゃんじゃん横丁というアーケードを通りました。きっとここがディープな大阪だねと感激しながらも、なんだか時間が長いこと止まってしまった街というか、昼から飲んでいるおじさんも多く、あまり明るい気分にはならない通りでした。ですが、本当に私たち姉妹が間違っていたのはこの先でした。