そんなつまらんものに振り回されて

　もなかは、普段笑顔を絶やさぬつつがない日々を送りつつ森の奥で「王様の耳はロバの耳！キモい！ヤダ！」と私が叫ぶためにあるのだ。そう思い立ち、男子のコック*1のキモさにたどり着いたのだった。私は男性恐怖症の子猫ちゃんではないつもりで日々生活しているんだけれど、自分にコックがついていない為に、時にコックに支配される男子の思考回路なんかに理解しきれないものを感じる。
　得体の知れぬ性欲に突き動かされて理性もへったくれもないことをする男子。生殖機能が違えば性欲の発生するメカニズムだって違うんであって、放っておくと溜まっちゃって仕様がないからどんどん排泄したいんだもー我慢ならねえ。みたいに性欲と同居している男子の思考回路はちょっと想像が追いつかず、素直に恐い。
　狭い世界で暮らす私なんかは自分の体験の中でしか物を考えないんだけれど、例えば私が今よりも若くてキュートで制服なんかを着ていた頃、友人ではないけれど「マジあいつウザくね？調子こいてね？やっちゃわねえ？」という理由でまわされた女子がいた。私にその話をしたのは割りと仲の良かった男子で、「俺は参加してないけどね」とか何とか言いにくそうに言い、絶句して呆れている私を察して話題を変えた。何でそんなことすんのと聞いてみたら、だから俺は参加してないってと言ってお茶を濁した。そんな話があった。女子は一体何なのだ。生意気だと犯して黙らせるの？ひたすらキモい。そもそも「生意気」って。この発想を妻子持ちになっても捨てない男子は多い。
　例えば「あいつまじバカだから、すぐだよ」と話が回り、知らない間にいろんな男子と関係を持っている女子がいて、お酒が入ってちょっと優しくされると本当に簡単らしかった。確かにバカな女子で、いつもバカ面で笑っていた。傷ついてないはずない。その女子の寂しさとか弱さとかに漬け込んで、優しくして、性処理。そこまでして処理しなきゃならん性欲って一体なんなのだ。その貪欲さがキモい。
　例えば男子が酔っ払っているときに、男子はみなレイプ願望がある？と尋ねてみると、男子たるもの女子を征服したい願望はみんなある。ただ理性によってやらないだけだとぬかしてけつかったのだった。ごく普通の愉快な男子が。なんだ、コックなんて物を持っていると、時としてそんな酷いことまでしたくなるのか？っていう。男根主義の極論はここですか？力でねじ伏せて優位性を感じなきゃ男が廃るんですかっていう。とても不自由だ。男子をここまで突き動かせるコックは凄い。凄いよ。世界で一番エライ。
　過去一度レイプのもののビデオを見たことがあって、あんなものを見て欲情できるのは病気じゃないかと素直に思った。泣いてる女子を見て気持ち悪くなり、2.3日ずっと気分が悪かったよあれは一体何？少年犯罪とかだって、性欲に任せてものすごいことをやってのける事件をニュースで見かけるにつけ、性欲を制御できないことのキモさを考える。さらにキモいのは、成人したって大差ないことをやる男が存在することで、心底恐い。
　みんな自分の彼女は別物なのだった。自分にとって大事な女子以外はみな物体か全身性器なんだろうか。この身勝手な思考回路はあまりにもおかしいので、これはもうコック様に支配され振り回されて冷静な判断や思いやりをなくしてしまっているだけなんだと思うしかない。
　過去お付き合いをしてきた男子たちは、基本みな一様に優しかったし、コック持ちというだけで一まとめに総括するのもいけないわと思うんだけれども。つんけんしたナマイキな女をひーひー言わせたい。気取りやの男をとりこにして骨抜きにしたい。似ているようで違うような。結局生態系が違えば本能も違うんだ。だから今日も今日とてだらだらと
「王様の耳はロバの耳！男子のコックはキモい！」。
　

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*1:なんとなく、ソフトでキュートな呼び方にしたいだって乙女だもん生っぽい言い方はイヤという理由で、cockを採用しています。