もろもろ

 私は俳優でも芸能人でも、俄然年上が好きな人なので、若手俳優という響きだけでもう、ああわからないな同じ顔に見えると思考停止してしまう傾向がある。「オレってカッコイイし」みたいな表情やそぶりを見たとたんに「(笑)」つきで観察してしまう。
 あ、いま気取ったよ。とか、あ、いま前髪を気にしたよカッコイイオレサマをモニターチェックしたんだよ、とか。いけないなあ。でも二十歳前後の顔ばかりがかっこいい人が大人になってもかっこいいとは限らないわけで、逆の場合の方が非常に多かったりもする。役所広司とか岸辺一徳とか真田広之とか、若い頃よりも今が最高にかっこいい。
 そこで唐突に山田孝之さんですが、何かこうイケメンだけれど没個性的、綺麗ゆえに現実味が薄い人が多い中で、どこか泥臭さというと語弊があるけれども、湿っぽさ生っぽさが際立った個性に思えます今のところ。映画を中心にやって欲しいなと勝手な趣味で考えます。理性の吹っ飛んだコメディなんか見てみたいです。
 映画といえば、オダギリジョーなんかはもう若手俳優から突出して立ち居地を確立した感があって、この人の魅力は個性のない無色な佇まいで何の役でもはまるところじゃなかろうかと思います。真にいい意味でのあくの無さです。普段どれだけエキセントリックボーイ風に振舞いたがろうとも髪型にこりすぎようとも、浅野忠信永瀬正敏に次ぐポストニュアンス系の筆頭はまさにこの人。本人だって意識していそうだし、実際大物の脇でも埋没しません。妻夫木聡も近年かなり強いですね。この人は極悪人役など見てみたいです。私は何を書きたかったんでありましょうか。忘れてしまいました。日本酒が入っているからです。