帰ってまいりました、そりゃもうハイで

mxoxnxixcxa2005-03-21

 予定を切り上げ、生まれて初めて12時間も車を運転した。最初はノリで言っただけなのに、なんだか成り行きと勢いで、休憩をいれての高速+路上で12時間。
 助手席の無免許者には絶対に睡眠を許さず、もうずっと二人で適当京都弁で喋りっぱなし。「あの車、ぬこか」「ぬいたったらええんちゃいまっか」「ぬいたったわ」「120越えとるわ。100キロ以上出さんといて」「ほなあの生意気な白ぬいたら、100で行くわ」「それにしても○○。困ったお人やなあ」「あいつは困ったお人や。でももうその話は飽きたわ。他なんかないかいな」。もう会話は延々とループする。変なテンションは上がりっぱなし。
 疲れを通り越しすぎてもうずっと興奮状態で、休憩を入れれば気力が萎えてしまうため、可能な限り突っ走るしかない。一度仮眠をとろうとあがいてみたが、上がりきったテンションでは寝る気ゼロ。トイレ休憩をはさめば手には力が入らぬ有様。ようよう帰宅し、風呂に沈んでも気分は落ち着かず、ベッドに入っても目が意識が冴え渡る。もうなんだか、ドーパミンやらエンドルフィンやらその他諸々、手持ちの脳内麻薬物質をあれやこれやと使ったに違いない。これがかの有名な「ランナーズ・ハイ」なのだと実感。かつて体育の授業、実際のマラソンでは左脇腹がひどく痛み、とてもハイには辿り着けなかったがここでやっと。
 初体験のドライバーズ・ハイ。時間の経過がまず何かおかしかった。速度の感覚も鈍り、宵闇の中でのカーブも全然恐くない。もうなんだか疲労も感じず、マーチのエンジンがガーガー文句をたれる音さえも気持ち良い気になっていた。12時間、ニセ京都人となって喋り倒した。しかしエンドルフィンは人生でスプーン2杯分しか使えぬという話を小耳に挟んだ覚えがあるが、本当だろうか。今回の運転で大幅に使ってしまって、私はきっと死ぬ時に分泌する分が減ってしまって、苦しんで死ぬのかもしれない。
 ここで大きな問題が。乗って来た車。急ぎはしないが乗って帰らねばならぬのが人間として当然の法であろう。もうあかんわたまらんわ。うちトラックの運転手には絶対になれへんわ。ああ。