もろもろもろ

  • 先日、知人のバーでミニライブがあるというので、行った。夜の京都で石を投げれば、数発に1発は自称ミュージシャンかアーティストに当たるといわれているそうですが、なかなか良い声の、なかなか良い歌を歌う無名シンガーで、なかなか良かった。その後、お客の一人のこれまたミュージシャンがギター1本で可愛らしい歌を1曲歌ってくれ、素敵な歌を素敵に歌う人はごろごろいるのだなとしみじみ思った。運やチャンスやコネやめぐり合わせとかとか、実力以外のものを手にする機会に恵まれなければ、世に出て行くことのないままひっそりとそこにいる人は、珍しくないのだなと静かに考えた。彼と彼女の歌は、それくらい良かった。
  • Xさんを突き放し、晴れて私は気楽な身分に。Xさんは去りぎわ捨て台詞を吐いて出ていかれた。これでまた面倒くさい愛想笑いや空気を読んだ気遣いの会話や気の乗らぬ約束をせずにすむ日常を、平穏に好き勝手に暮らしてゆける。たぶんこれでよかった。とてもうんざりしてたから。
  • 結構な人数の飲み会があり、尊敬する方と3時間以上話し込むことが出来た。素敵な方だ。なんで2,30才くらい上の人生経験豊かな文化人タイプの男性ばかり輝いて見えるのだろう。知的な人の話は楽しい。私にないものを与えて欲しい。
  • 特に人見知りする方でもないので、人間関係で孤立して苦しむとか、疑心暗鬼に陥って沈み込む方ではないなぁと、友人の弱音を何となく聞きながら思うんだけれど、どうしてこんなに寂しいのだ。寂しいときに誘えば付き合ってくれる友人もいるし、ここに行けば誰かに会えるという場所もあるし、あれやらこれやらと誘ってくれる人たちにも恵まれているというのに、部屋に帰ってきて、時折ふと襲ってくるこの感じは一体なんなのだ。何かどこかに得体の知れない穴が開いていて、何を放り込んでも埋まらない。何に不満なわけでもないのに、一体どうすればこの薄っすらとした不安は消えるのだ。何を注ぎ込んだら、この訳の分からぬ空しさは埋まるのだ。