ヌーデと仏人フォトグラファーと

 先日、ある集いのヌードデッサンに混ぜてもらった。やっぱ楽しいなぁヌーデ。という感想。で、やはり私は強い線が引けないんだな…としょんぼりした日。迷いのない一本の線で肉を感じさせることは出来るはずなのに、私はやっぱり陰影と当たりをつけることからはじめてしまう。デッサンの描き方は本当に色々あって、洋画、日本画、彫刻、染織、建築、それぞれに必要なデッサンの方法論があって正解もないし、全ての基本中の基本たるデッサンの深さを改めて実感したというか、単につかの間思い出しただけなの。
 で、また先日。パリコレ進出している日本の某ブランドの2008年発表フレグランスのポートレイトモデルを、妙ないきさつで引き受け。世界5,6ヶ国、各国40名の一般女子から選出というわけなので、私は人数埋め要員程度とかるうくやったよ、間抜け面で。花を持たされ仏語で指示され、適当な褒め言葉に「メルシー・ボク」しか言えない自分にしょんぼりした。本当に、何を言っているのか一言も分からないという時のこの無力感は、格別ですな…。しかもあれこれぎこちないポーズをとる姿を友達に目撃され。そうして思わぬボーナス幾許かとパフュームのサンプルを貰って書類にサイン。肖像権を放棄し、やったラッキーだわって喜んだよって話。だからなんなん?と思うことでしょうが、単に一寸少しだけ自慢したかっただけなの。“いくばくか”って、“幾許か”と書くのですね。一つ賢くなれました。数日後は忘れているでしょうが。