暑さで脳内沸騰

mxoxnxixcxa2006-08-15

 久しぶりに会う人に、「なんかがっちりしたね」と言われて軽く落ち込んだ日。お前は立ってるだけでふわふわしてたじゃないかと。そうだよ、かの地では毎日自転車だからねと言ってやると、驚き感心していたよ。
 テレビを見ない生活にすっかりなじんだ今、テレビっ子な毎日を過ごしているわけですけども、メディアの偏狭な報道の仕方って妙に鼻につきますな。何日も前から靖国に明け暮れてどうするのだ。私は自分がやや右だなとは思うんですけども、極東のいざこざは神社のお参りどうこうじゃないはず。あの2国が大騒ぎする様はまず知的じゃないわけ。だいたいチャイナに世論なんてないんだし、日中問題って靖国じゃなくてガス田と領海でしょうがとくさくさする。だからテレビは観ない。
 盆地に籠もったどんよりした熱気が抜けやらぬクソあちい京都を脱出して分かった。何処行こうとあつい。暑さなんて全て、奥ゆかしい京都の所為にしておきたかった。本当は、夏の京都の醍醐味はお盆だそうですね。大文字焼き比叡山の灯篭や、各お寺さんのライトアップなど。私はもういいです京都の夏は。吹く風は熱風。道端ですれ違う人間は、みな一様に口元が薄っすらと笑っているよ。きっと脳の芯まで暑いのだと思う。そういうクソあつい地に訪れる予定のある方は、ぜひ国立博物館へ行くがいいよ。国宝大放出中。
 えー…国宝?と思って渋っていたら、知人に是非とも行くべきだと諭されたので行きましたところ、いたく反省した。秀吉所蔵の辻が花のデザインが、どれだけ洗練されていてかっこいいか。千手観音を間近に見られるなんてすごい。とそのように見所は盛りだくさんですけども、絶対観たらいいのが源頼朝像なわけで、教科書で散々見てきたはずなのに、私は頼朝像を何も知らなかったとショックを受けました。実寸大くらいの大きな画で、怜悧な眼差しと静謐な表情はもう、うっとりするような魅力を放っておりました。かっこいい。美しい。無駄がなく厳かだ。画像で見るとこんなものなのに、直接鑑賞って違いますな。実物はもう少し白くて鋭い感じでした。
 そんなこんなで、本日は無事に、『秀山祭九月大歌舞伎・初代中村吉右衛門生誕百二十年』のチケット購入も果たしました。万栄の古都からの遠征なので、昼夜同じ日に観てやれという自分でも驚くような強硬スケジュール。
 東京!東京!ああ他は何処行こう。映画館だけでどんだけあることかと。ユーロスペースが懐かしいよう。いま上野の近代美術館ではなかなか面白そうな小企画展がやっていて、是非とも足を運びたいです。佐伯祐三のライフマスクって!工芸館でも豪華な顔が並んでいるじゃないですか。いいっすね東京は文化の集合体だ。東京に執着なんてないよとか言いながら、古都の山に囲まれた天を仰ぎ、遥か東の空を眺めるのです。おのぼりさんの憧れを込めて。KYOTOこそジャポンの臍。とはまだ思えないだなんて、誇り高き京都の地では口に出しません。