Melanie Pullen(ほしいよう)

 先日コメント欄でid:i-ku-yaさんが教えてくださったMelanie Pullenなんですけども、脳内アンテナがすごい勢いでビビっときたので、あちこち飛んでみました。画像は彼女の写真集、『High Fashion Crime Scenes』の表紙。
 もう、どうしてもどうしてもほっしい!と思ってAmazonに飛び込んだのですけども、該当書籍はありません。楽天もだめ。欲しいの!欲しいのわたしは!こうなりゃ米国のAmazonしかないんでしょうかね。こういう感じですけども。京都でこの手の写真集を扱っていそうなところっていったら、恵文社ガケ書房?あとほか、どこ?
 そこで私は少しく引っ掛かりを覚えました。『High Fashion Crime Scenes』。殺人現場とオサレなファッションブランドの出会い。ここを読んでみたところ、ジュリエット・ルイスなども死体になっているみたいですけども、このコンセプト、まんまイジマさんのようにも思われるのですが、実際のところ、どうなのでしょうか。まあ写真自体のアプローチは何か違いがあるので、大した問題でもないのかもしれませんが。
 しかしこれは、男と女の違いなのかしら。イジマカオルには、どこか被写体への優しさがあるのに対して、メラニーさんは徹底して死体(のフリしている人)をモノ扱い。一つの画面に詰め込んだストーリーの、一小道具でしかない。そんな風に、完全に風景の一部にしてしまうという突き放し感があって、そこがとてもツボ。死体の個性を剥ぎ取る冷徹さがあるというか。だから、だらんとした足しか写っていない作品でも、しっかりと生気を感じさせないんである。うまいなぁ。
 ナマっぽさを完全に排除したメラニーさんの作品たちは、「あ♪こんなトコで死んでる人がいるぅ☆カワイイ!」みたいな妙な可愛らしさと、コケティッシュで尚且つポップな魅力がきらり。すてき!素敵!おとぎばなしみたい。乙女のキュートフィルターをかけて覗く死は、絶対に甘美でうっとりするようなものに決まってる。血がだらだら出てたって無臭なんだから。メラニーさんの「アタシの可愛いアリスちゃんたち」写真集、超ほっしいんですけど!