NHK教育 知るを楽しむ・私のこだわり人物伝

Jean-Antoine Watteau

 大槻ケンヂ江戸川乱歩を語る。昨夜みて、とても面白かった。大槻ケンヂによる乱歩ワールドの独自の『蟲』解釈と、映画『乱歩地獄』の映像を交えながらの25分。もっと!もっと!
 ダメ男のセンチメンタルでロマンティックなダメっぷりを語らせて、この人ほど魅力的に話ができる人はいるだろうか。乱歩小説の主人公たちの寸詰まりの閉塞感や、鬱屈した不甲斐無い負のエネルギーばかりが満ち満ちたメンタリティを、多大な愛情をこめて解説するオーケン。人工子宮に引きこもるオタクスピリッツへの並々ならぬ思い入れに何だか納得してしまい、もう、もう、本当にめちゃめちゃ面白かった。この番組は確か以前、爆笑問題太田光向田邦子について語っていて、それを何度か楽しんだのを思い出した。そのときもやはり一週間挟まれば忘れがちだった。
 大槻ケンヂといえば、この人のエッセイは相当前にいくつか読んで、高湿度かつのほほんとした感性は何となく心地よかった。いいなあオーケンオーケンと親しげに呼ぶほどには何も知らないんだけども、オーケンなら受け入れてくれそうだと思わせるオーケンはユニークな人だと思う。
 3回目だったらしく、ああ1.2回放送分も見たい観たいみたい!次回が最終回だなんて残念。再放送はないのだろうか。
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