ジュード・ロウ
しかしジュード・ロウというと、私にとっては出世作『オスカー・ワイルド』で、ワイルドの人生をぶっ壊す傲慢な魔性の美青年にして若き愛人役が結局一番のはまり役のままです。巨人オスカーとの性交というなんとも絵的に微妙なシーン。おっさんの腹の上で昇天する顔面のアップは忘れられぬ表情です。綺麗な男子の同性愛的なものを好む女子には是非お勧めかもしれません。この映画ではジュードさんの「ふぁらら〜ら〜ら〜♪」という不安定な歌声も聴けるのです。私は知らなかったのですが、この作品にはオーランド・ブルームもでているらしいですよ。
それにまあ、私はドナルド・サザーランドや児玉清など素敵なおじ様か、もしくは猫科に分類されるような男子が好きなので、傲慢で陰のある役ばかりやっていた頃のジュード・ロウは結構好きだったりもしたわけです。その頃はまさにビューティフルという形容が一番似合っていたし、額も不安じゃなかった。
『ガタカ』では陰のある存在感を放ち、『リプリー』なんて、マット・デイモンがアラン・ドロンのやった役をするなんていう力技の中、唯一光っていたのに。まさか世界中にコックを晒し、こんなジャパンの果てでも「あれ、ちいさ…」なんて失笑される日が来るなんて。