京女の魔力②実践してみる

 これが京女の標準型じゃないことくらいは分かってる。私の知る京女はみな何かモノを作る人といった感じで、同年代の女子だってこういう一寸スネた京都弁を使ったりしない。けれど、ふわふわした口調で耳を疑うようなキツいことを言ったりもする。後日この話を年上の人に話したら、元芸者さんか何かで、ええ旦那はんにお店でも持たせてもらったんじゃないの花街の近くだし。と。
 ある日の電話でのことです。 「もうすぐ着くよ」 「ついでに牛乳買ってきて欲しいよ」 「えー」 「ついでじゃん。お願い」 人は渋りました。面倒臭かったのだと思います。そこでふと、試してみたくなったのです。
…ほな、もう、ええわぁ」 「え?」 「もうなんでもええわぁ」 「もう…、1本でいいの?」 「もうええわ」 「じゃあ、1本ね」 「え?いいの?」 「いいよ買ってく」「いいって別に」「買ってくから」
 すごい!びっくりした。女子の皆さん、本当に使えるんです。