モダンな日本のトップ・サムライがサンバのリズムで腰を振る

 我らのマツケンが世界進出!嬉しい。記事はここ 来るだろうなとは思って期待していた。しかも諸国の紹介文が、もうナイス。
NYタイムズマツケンサンバ」とは「故ジョン・ウェイン(西部劇で有名だった超大物俳優)がカウボーイの格好でコミカルなパフォーマンスをやっているようなもの」  仏AFP「勇敢で慎み深いかつてのサムライは過去のものになった。いま、日本で最もイカしたサムライは、まばゆい金色の着物に身を包み、サンバのリズムに合わせて腰を振っている」
マツケンサンバIIマツケンサンバII リミックストラックス (リミックスCD)(DVD付) マツケンサンバなんかに踊らされてなるものかと、必死で抵抗していたのも、もう遠い思い出。今ではどこかでマツケンサンバⅡを耳にした日には、その日はそれ以後ずっと脳内再生。なんとなれば階段でも上りながら、頭の中のサンバに合わせてステップまで踏みそうになる体たらく。
 今朝、テレビを見ながら隣にいた人とマツケンサンバ現象について語っていた。人「海外でも放送されるのだろうか」 私「さあどうだかね」 人「恥ずかしすぎる。なんか日本はとうとうやけを起こしたのかと思われそう」 私「カルト集団に見えるかな」。そこから私の空想の翼が羽ばたいた。
 確かに、ドームで何万人が熱に浮かされたように延々マツケンサンバを踊っている様は、異様な雰囲気。このエネルギーを、他のものにも応用できないものだろうか。例えばもう散々踊ってみんな疲れ果て、思考力が麻痺し始めた頃、マツケンがマイクを取る。
「みなさん、最高ですかー!」 人々「わあああサイコー!」 「最高ですかー!!」 人々「サイコー!!」 「ワタクシここでちょっと言いたいことがある!」 人々「ナニー?!」 「言いたいことがある!」 人々「オシエテー!」 「米国追従反対!」 人々「反対!」 道路公団を潰せ!」 人々「ツブセー!」 「郵政職員の使い込みを許すな!」 人々「ユルスナー!」 「もう我慢できるかー!」 人々「デキルカー!」 「腐敗した官僚に死の裁きを!」 人々「サバキヲー!」 「それではもう一度マツケンサンバ!みなさん最高ですかー!」 人々「きゃあああサイコー!」
 このようにして、マツケン率いる何万人の人々は、踊りながら社会保険庁へ殴りこみ。その様はまるでダンシング・レボリューション。平成の「ええじゃないか」。道行く人々も、その行列の楽しさについつい一緒になって踊り出す始末。とうとう日本国全体がマツケンサンバ。これで本当に世界のトップニュースになるはず。我等がマツケンも、我らの愛するマツケンサンバも歴史に名を残す。
 でもたぶん、マツケンにその気はなさそう。どうもこのおかしい位のフィーバーに一番驚いて戸惑っているのが、当人松平健のように見え。