舞台までも!!

セカチュウとうとう舞台化!」を、遅まきながら知る。
 え、やだやだサクちゃんは山田孝之がいい。アキちゃんは綾瀬はるかじゃなきゃいやなの。私のこの切ない気持ちは、多分映画版セカチュウにまずはまって、「え、うそ、ドラマセカチュウなんて無理、やだ!」と拒絶反応を起こした映画ファンと同じ心理かもしれない。それぞれの良さがあるのは分かるが、人は多分一番最初に見たものをオリジナルだと思いたい生き物。
 しかし舞台の中央での絶叫、「助けてください!助けてください!」は簡単に想像できる画が浮かんでくるよ簡単に。暗転した舞台に差し込む一筋のスポット。手作り崖で「アキー!!」。
 こじんまりし過ぎじゃないかな。きつい。広々とした風景を見た映画ドラマ両派の目には、堪え切れぬほどしょぼい。そこに違った切なさはあるかもしれないけれども、あれは雄大な自然の中じゃなきゃやだやだ引き立たないのだ。一番かわいそうなのは抜擢される役者かもしれません。だっておそらく絶対、三匹目のサクちゃんはいない。