2006-01-10から1日間の記事一覧

ヴェニスに死す

トーマス・マンの傑作。芸術家の生み出す美は、自然発生する美の前では圧倒されるしかないのか…みたいなジレンマが根幹なのかなぁ。しかし全編を多い尽くしているのは美への陶酔。絶対的な美の前に屈服し、恍惚とともに破滅してゆくおっさんの話。 この小説…

『ヴィスコンティのルキノ・ビスコンティ/タッジオを求めて [VHS]』

巨匠が美少年探しをするドキュメンタリーで、ヴィスコンティが金髪の美少年を次々オーディションしていくんだけれど、ビョルンが入ってきたときに巨匠は目つきが変わる。視聴者も一瞬、「おお、でたな…」とその容姿に妙な説得力を感じてしまうのだった。 「…

時代の美と異端の美。美って

昨日書いた映画『戦場のメリークリスマス』を見て思ったのは、時代物の作品でも、作られた当時の時代性から免れられないなということだった。 きっとこの映画は、キャスティング面も大いに脚光を浴びたのだろうけれど、あのビートたけしが俳優を!という驚き…