どうも来週あたりに、私にとっては大変重要で大きなお誘いが2つほど動きそうなかんじだ。今までだったら飛び上がって喜んで、私すごい!超すごい!何これそういう星の生まれ?ゴッドのスペシャルなギフト?なんて舞い上がっていてもたってもいられずに、がんがん寝ないででも張り切ったはず。なのにどうしたことだろう。まったくやる気もへったくれもなく、お知らせを別口から耳に入れても、あーそーなんすかあ、どうしてそんなについてるんだろ。くらいの反応しか起こらない。面倒臭いのだとにかく考えるのが。デザインをバランスを段取りをアプローチをと考えることが多すぎて全部どうでもいい。

 これは本当に困ったことだ。私次第で大きなターニングポイントにすることだってできるのに、一体何やってるんだろうなんて焦りながら日がな一日ヤン・シュヴァンクマイエルを何本立てでも観続けて、ふへへえなんて笑っていたら一日が終わったし1週間が終わっていた。

 元の自分に戻りたい。喜怒哀楽に振り回されて、10代並みの過感傷と感受性であれこれ喜んだり落ち込んだりしていたい。人のお誘いに飛びついて、だれかれ誘ってパーティー騒ぎして楽しんでいたい。本当に、どうしようもなく全部面倒だ。人に会うのも喋るのも、電話を取るのもメールを見るのも返すのも、食べるのも寝るのもシャワーも歯磨きも読書も散歩も制作も何もかも面倒臭い。私は負けず嫌いで目立ちたがり屋でさびしがり屋で人と会うのが好きで友達が好きで、毎日をそれなりに盛り沢山で過ごしていたはずなのに。友達とか人づきあいとかがとにかく面倒くさくてどうでもいい。この際これを機に人付き合いを絶ってしまいたいと思っている。それはだめだってわかっちゃいるけれど、人付き合いを絶って何が悪いのだろうか。だって面倒臭いのだ。何事もなかった顔で何も知らない友人と付き合うのも、妹が死んだことだけ知っていてどう私に接しようかと気を使ってくれる友人と付き合うのも、自殺と知っていている知人に、大丈夫?なんて目で見られながら、ご心配なくなんて顔をするのも、何もかも面倒臭い。

 私は負けず嫌いで上昇志向だってそれなりに持ち合わせてた。こんな話が舞い降りてきているというのに、どうしてこんなに無感動でぼーっと座っているだけなんだろう。さっさとアトリエに籠って夜となく昼となくスイッチを入れていなければいけないのに。とにかく焦る。焦っているのにぼーっとする。妹への怒りばっかりが膨らんでいく。私をこんな風にする権利はなかったはずだ。何もかも取り戻して元に戻したい。本当に悪い夢みたいだ。