私たち兄弟分と、いつか気持ちに整理がついた時に思い出の島に散骨する両親用に、骨壺に見えないくらいに可愛らしいながらも骨壺に必要な機能性を備えた瓶というか壺的なものを探して歩き回った。

ほとんどの店は一緒に行ったことがある。それで妹が一番気に入って揃えていたインテリアショップで、妹っぽい赤い蓋の可愛らしい手のひらに収まるくらいの陶器の壺的なものを買った。

一人になると涙が溢れてくる。電車ではさすがに上をみあげて、瞬きしたらこぼれるので中吊り広告のどうでも良い宣伝を凝視するんだけれど、雑然とした道や店内なんかでは面倒なので放っておく。どうみられたって別にいい。私の妹が死んでしまったのだ。

雑多な店内を細かくチェックしてまわりながら、私は妹のプチ骨壺を探している。なんてことなんだろうなんということなんだろうと考えていた。妹が死んでしまったなんて。
気を抜くと立っていられなくなる。つらい