玄関でアタシはココよと訴えていたから…

mxoxnxixcxa2006-07-16

 鎖骨むき出しで祇園祭に飛び込みました。パーマ頭の良い点は、髪をアップにするときに無造作にがさっと出来るところなんですけれども、今日の私は頭がどうかしていたのか、完全に見た目だけのヒールサンダルを履いてしまいました。これがもう完璧なまでに見た目だけのやつなので、歩くに際してその機能をとことんまで無視しています。
 ヒールは高いわ底の部分はうっすいしかったいしで、地面から足の裏まで僅かに6mmという衝撃吸収のないままに、土踏まずの上部分というか指の付け根部分が体重の全てを引き受けるという、とにかく見た目だけのかっこつけヤロウなので、足がー痛いーいたいよう。
 しかしそこは乙女。私の座右の銘はクール&キュートということで、クールな乙女は、足が痛いくらいでひょこひょこ歩いたりしない。私は女子が歩くときに、いかにもヒールに負けてますといったような、膝がかっくんかっくんして歩く様を心底嫌っており、それゆえにホールドのないミュールなんかは履かないというポリシーを持つわけで、そんな乙女魂はここでこそ発揮されるべきと考えました。いてえ、超いてえと思いながらも、乙女は涼しい顔でかつかつ歩きましたよ。同行者に向かってお靴のチョイスが間違っていた、足が超いてえのだと訴える時も、顔は余裕の微笑をたたえつつ「足が痛い。もう駄目だと思う」と、傍から観ればにこやかな会話に見えるよう努めました。
 だってクールな乙女はぶーたれる時だってクールであるべき。それって単なるヤセ我慢だろう?といわれれば、乙女たるものヤセ我慢くらい出来なきゃ乙女じゃない。足首まで痛んだって、爪先に膝に力を入れてクールにスムーズに歩かなきゃ乙女失格になってしまう。ここは私の真の乙女心が試されていると、単に靴のチョイスを間違った私は考えました。久しぶりの知人といつもより良いものを食し、新幹線の切符を買うのに付き合い、京都駅の改札に飲み込まれていくのを見届けてようよう帰り着き、声に出して言ったよ「いたいよう!
 女子が高いヒールですっすっと歩いているのを見て、男子はあんな歩きにくそうなものでよく歩けるなと思うそうですが、クソ歩きにくいから。たいしたことない顔して歩いている乙女こそ、めちゃめちゃ頑張ってるから。肝心の祇園祭は、山鉾をいくつかみて、ふうん…と思ったところでもう、笑うくらいの大雨。しばらくしてやんだけれども、足がクソいてえよ