姉と妹、母も加わり三つ巴

mxoxnxixcxa2005-11-27

 昨日はイン・ハー・シューズの感想をキーボードを叩きまくっていたら、なんだか考えなくてもよいことばかりを考えた。同じ女の産道を通ってたまたま早く生まれただけで、なんだ、姉は妹を無条件に可愛がらなきゃいけないのかしら。

  • ねーねーいらない服ちょうだいよ
  • ○○貸して
  • □□してよ、いいじゃんお願い

とか言われて、へいへい言うこと訊かなきゃ心の狭い姉扱い。姉は便利ですね!私も欲しかった。都合の良い時に寄りかかって、拒否されれば「冷たい!ひどい!こんなにお願いしてるのに!」とか言えばいいのだ。だいたい姉なら当然頼ってよし、必ずどうこうしてくれるっていう思い込みは一体どこから来るのかしら。アンタの親じゃない。
 しかも妹の面倒くさいのは、面と向かっていると何だか憎めないとこちらに思わせることで、「だってだって」と自己弁護に長け、口の上手いお調子者の要求を受け入れぬこちらは悪者。何だか超ずるいし汚いよ!その昔はshineばいいのにと何度か思ったけども、本人も冷たい姉だとむかついたんだろうからお互い様。喧嘩という喧嘩はしたことないと思うし、ライバル視するほど年が近くもない。しかし誰にも彼にも愛情を要求出来るその根拠の見えぬ自信は一体何なのだ。素直にすごい。すごい図々しくて身勝手だ。そうして、そんなところは世の妹達が持ち合わせているキュートな武器。妹という生き物は生まれながらにして愛され能力を持っているに違いない。姉は何だか要領のいい妹が羨ましくて切ない気分です。遣る瀬無い。
 母の言われるままにお利巧さんになろうと努力して挫折し、それでも母を突き飛ばせない世の長女たち。体を張って母と衝突したのは姉。妹はそのために随分楽をしたはず。母をまあまあと陰でなだめて守ってあげ、これ以上何をどうこうしてやる義理もへったくれもあるかー!みたいな。
 爆弾みたいなインテリ母のクッションになり、しなだれかかるボーダー母のつっかえ棒になり、そんなバカらしい姉をよそに、妹は簡単に母のご機嫌を取り隙間を見つけて甘え、好き勝手に振舞って欲しいものを手に入れる。姉が必死で頑張って折り合いがつくようになったものを、妹は生まれ持った天真爛漫さで無邪気にやすやすと超えてしまう。これは、なんだ不公平に決まってる。
 父の可愛いハタチの子猫ちゃんは携帯の支払いも親もち、年に2回は社会勉強と称して海外旅行。きょうび女子大生はみんなこんなもの?いい身分ですね。卒業後は就職したくないのでほかの学校に行くそうですよ。そうしてじゃんじゃんおねだり。その年齢の頃には甘える余力がなかった姉は損をした気分でぼんやりします。
 何も知らずにすごせば心にさざ波も立たないけれど、妹を甘やかす父への愚痴をえんえんえんと聞かされるのは姉。切ない。何だ姉のこの報われなさは。妹はさんざん親を利用したあげくに老後の面倒は長女に押し付けるわけで、嗚呼やりきれない。割に合わない。世の中の妹なんて全滅していい。
どうせ私はもにかみたいに○○じゃない」とか一方的な思い込みを言われたって、そんなことしらないわ!いつも美味しいとこ取りのくせに!わああ!
 こうまで愚痴ったところで、別段私と妹は火花散る関係でもなく、陽気な姉妹なのだ年に数回しか会わないけど。電話で進路など相談されてアドバイスを適当にしたって、私がなにが大事な話をして聞かせるわけでもない。たぶん私が心が狭い捻くれ者なだけ。なんでか兄とはもっと絆がなく、一緒に居ると緊張してしまう。川崎に住んで忙しくしているらしいけど、どんな生活しているのかも知らずどんな人かも掴めぬまま。一緒に育ったはずなのにな…。
 たぶんもにか家は何かに失敗したのだ。何かが欠けていたのに、それが何なのかわからない。だから自分が親になっても欠けていたものを埋められるとも思えない。何が無いのか分かんないんだもの。持ってないものは与えようがない。現実は映画のようにはいかない。絆を確認し関係を立て直す何かなんてやってこないし、家族というだけで繋がっていられるわけでもない。
 それは脇に置いても、母の期待を背負って寄りかかられて要領の良い妹にたかられて、世の長女たちはもっと怒っていいはず。たまたま早く生まれたってだけで、我慢ばっかりだなんてこんなの割に合わない。ああうんざり。そうして先日撮影された妹の成人式写真を見せられ、バカなクソガキの振袖姿は私が妙な親心を起こすくらいに、超可愛かった。ああ!
 そんなこんなで自分でも驚くほどクソ長いくさくさを最後まで読んでくださって有難うございました。実生活では朗らかに暮らします。