顔面構造・乳

 ビューテーコロシアムにすがりつくように出てくるのは、もう殆ど女子だけ。これは男女で容姿が問われるのはどっちかっていうのが如実に出ている。成人してしまえば、男子のモテ要素は顔じゃない部分が重要度を増してくる。職種であったり、収入であったり、それに伴う自信や余裕、態度とか立ち振る舞いとかとかとか。がちごちした男感が苦手な私なんかは、清潔感の有無が一番重要に感じられたりもする。短身でも薄毛でも、こざっぱりして感じが良ければキュートに見える。
 でも女子の場合は違う。やおら勉学に励んでエリート街道をひた走ればモテる訳でもなく、平等に確実に見た目がモノをいい、見た目でもろに計られる。人間は顔じゃない!と言う理屈がまかり通るのは、逆に人間は顔であることの裏返しみたいなもの。綺麗なら愛され、醜ければ無視され、もっと酷いと笑いの対象にされたりもする。それで傷を負って表情や性格まで暗くなってしまい、ますます人から愛されにくくなる。なんだかスパイラル。
 だったら整形でもして心の澱をとっぱらい、人生リセットしたっていいのかも。だからといって私が胸元になにやら注入して乳で嘘をつきたいかというと、シリコンごときで人生その全てを薔薇色に変える自信がないのだ。
 男子が容姿の優れぬ女子を笑いものするのは、ほんとにどうにかならないんですか?あれはなんですか、少年ゆえの残酷さですか。そんな年でもないでしょうに。