ドラえもんに現代化の嵐

 ドラえもんファミリーの声がとうとう変わったそう。観てみたい。
 けっこう前のこと、いすに座っていたところ斜め前にテレビが。画面ではドラえもん。何故かドラえもん。しかし懐かしいなあ、のび太は駄目なやつだな変わらないな。などと思いながら微笑んで鑑賞していた。
 ドラえもんが何事か言った時、私は思わず同行者と顔を見合わせた。小さい声で囁き合う。私「今ドラえもん、“超”って言わなかった?」 人「言った言った。聞き間違いかと思った」 私「超有名なって言ったよね」 人「そう聞こえたけど…」
 しかし、ドラえもんが“超”なんてスラングを使うはずがないよ。子供に見せたい番組の歴代トップクラスだよ。綺麗な言葉ばかりに決まっているよ聞き間違いに違いないよと納得しかけたところへ、のび太が口を開いた。「“超”高級なドラ焼きだって食べ放題だよ」
 まじすか。きょうびドラえもんにさえ“超”が出てくるなんて感慨深い。この形なき浮世。時代は常に革変して、変わるはずがないと盲目的に信じていたドラえもんだって声変わりする。ドラちゃんの言葉遣いだって時代とともに移ろいゆく。もう超おどろいた。