'04年度(第61回)日本芸術院賞・受賞

mxoxnxixcxa2005-03-25

わああきた。まじすか40代で?   
中村福助(なかむら・ふくすけ=本名・中村栄一)44歳。演劇(歌舞伎)。「積恋雪関扉(つもるこいゆきのせきのと)」での墨染役及び「嫗山姥(こもちやまんば)」での八重桐役。東京都港区。
 津々浦々、全ての舞台をくまなく観劇するというわけではないけれども、幸運なことに「関扉」も「八重桐」も観た。もう本当によかった。墨染の儚さ美しさといったら。八重桐の潔さかっこよさといったらそりゃもう。
 コクーンはそりゃもう楽しみではあるんだけれど、どうも勘九郎の新作歌舞伎とか(今昔桃太郎にひいた)野田版とかのノリは苦手気味。歌舞伎でもこんなことが出来るんだぜ!とか言われても、べつに歌舞伎しか見ないわけじゃないし、「あはは俺ら面白れー!なあ面白れーだろ?」みたいな気がしてノリ切れない。好き好きなんでしょう。
 もちろんそっちの方向でも生き生きと楽しそうなんだけれど、古典の中でこそ福助の持ち味の現代的な感覚や、ある種の過剰さがより引き立つように思うので、受賞の2作は本当に印象深かった。持ち前の過剰さが丁寧に控えられていた関扉はもう本当に引き込まれ、あっという間に終わってしまった覚えがある。写真はここここで見られるけれども、歌舞伎は動きがあってこそ。