『テルマ&ルイーズ』

ジーナ・デイヴィス、初の女性大統領に 記事はここあまり面白そうな映画ではないですね。
テルマ&ルイーズ [DVD] この人は結構嫌いではない。あまり大した映画には出てないけど『テルマ&ルイーズ』の最後の笑顔が印象的で。あれほど爽快で開放感のあるアンハッピーエンドはないよ。スーザン・サランドンが素晴らしかった。
 フェミニズムどうとか云々などはこの際さておき、女がこんなにかっこよく死ぬ映画は観たことがない気がします。この映画を初めてみたとき私はまだ十代で、くさくさする日々を、自ら超小さな箱に入って狭いな、暗いな苦しいな、なんて言っていたので、この映画は荒削りだとか紋切り型だとか女を単純に描きすぎとか犯罪を軽く扱いすぎだとか難しいことは感じず、ただただ自分も彼女達と一緒に、一枚ずつ殻を脱いでいく感覚を楽しみました。当時の私のベクトルがもうどうしようもなくネガティブに向いていたので、この作品のラストはとてつもなく自由で幸せなものに思え、泣きました。なので今見ても大好き。
 確かにフェミニズム的観点から語られることは多いらしく、そういう視線で分解すれば、女は結局男性化して破滅に向かう以外日常を打破できぬ、みたいな設定。でも私は攻撃的なジェンダー論は古臭いしあまり興味がなく、この映画に噛み付くのも無粋に思われ。リアルタイムでどんな論争があったのかも知らんわけ。まあ主人公はドレスを着たままぶちかましてくれた方が、より良かった気もするけど。それでも好きなんです。なんかジャケットデザインは2種類あるみたいだけど、こっちの方が好きです可愛くて。