勘三郎・涙の襲名

 なんていうか、ヤラしい。待っても待っても襲名の模様は流れず。流れたかと思えば、あれだけかい!こんなことなら同じ映像が何度どれだけ出てくるか、数えてみるべきだった。しかも、冒頭に七之助についてテロップつけたなら、最初30分も、30分も…もったいないよ。その上森光子の語り、うざい。いらない。と言ってくさくさを光子の所為にする。アナウンサーもナニソレなことを言う。私はもうずっと2時間、時計を見ながら画面に向かって悪態をついていた。
 そこでよくよく番組表を眺めてみた。そうかこれは襲名密着とは謳っておるのだけれども、涙の18年間の軌跡番組。ふーんあっそ。もっと「猿若」についてとか、幹部役者も…なんて思うのは的外れなのかもしれない。でもでも梨園あげてのお祭りごとなんだしと、CMで流れが切れ、もう一度見た場面から再開するたびに考えた。この番組、ヤラしいなと。
 個人的には「今昔桃太郎」、この演目は12月に歌舞伎座で、なんか見ていて冷めた気分に。こんなに取り上げんでもいいような。ふざけすぎ。ほうら、歌舞伎だってこんなに面白可笑しく出来るんだよ、みたいな。しかしこれなら梅沢富美男とかでいいような。こんな媚びたような笑いを作らぬでもよろしいのでは。しかも説教臭くて。舞踊メドレーはとても見ごたえあったけども。
 たとえここで桃の精の福助が少々顔が映り、その上おしゃべりまでして、渡辺えり子に向かって「今日はピーチのトワレをつけてきたの」なんてかわいい場面が映ったとしても、桃太郎はもっと削って、口上をカットナシでいって欲しかった。なめんなフジ。くさくさをぶちまけました。気分を害した方がいたらすみません。