La Vie en rose

mxoxnxixcxa2008-07-10

 友人が新しい職場で大変しんどい思いをしているという話。どこに行ってもいくつになっても、人間って自分より下の人間を探してというか作り出して優越感を抱きたい願望を大なり小なり持っているわけで、それを表に出すか出さないか、強く抱くか抱かないかでその人の日々の充足度が計れるのだと思うけれど、彼女の話はいかにも女しかいない、しかも閉鎖的な少人数ならではの陰湿な空気が言葉の端々から滲み出していて、状況が簡単に目に浮かんだ。うわあ…。
 大人の女をいじめに駆り立てるものって、辿っていけば70%は嫉妬、30%は憂さ晴らしだって断言できる。子供じゃないので遊びの延長、その場のノリっていうのは余程低レベルな集団でもない限りはないと思う。いじめに励むに人に限って、他人にこびるのは何故なのだ。卑屈だからだわ。彼女たちは一様に、裏表をもう女優みたように使い分ける。そういう女の容姿は十人並みより優れていたためしはないし、誰かに尊重されるなり何なり、満たされた毎日を送っているようにも見えたことがないわけで、ああ可哀相なヤツだ。
 しんどそうな友人に、とりあえずこちらだけでも笑顔を絶やさず接するしかないよねと言った。ダメージを受けたそぶりを見せても、卑屈になって同じレベルで返しても、相手が調子付くことはあっても自分に得になることは何もないのだから、不幸せな馬鹿女に傷つくことないよ。そうやって私は毒にも薬にもならないことを。
 人間て、げすで醜い部分を持った生き物なのだ。我もまた人間。なればこそ醜さを自覚して可能な限りいさめていきたいの。「こいつしょうもねえな」と頭の中で軽蔑してやる。腹の立つ相手だからこそ、むっときたのを悟らせたくない。そんな時たぶん私は自分の方がマシだって思ってる。自分の立ち位置なんて、誰か一方を落とすことで上がるわけじゃないんだけれど、そうやって安心したいんである。
 この浮世では、結局のところ大卒と高卒では入り口が違って、その先に続く歩く道も全く違うのだ残念なことだけれど。その大卒もまた、えらく階級付けられているんだけれど、美術系出身者は一様につまはじきなので、まあ楽といえば楽。だって同じ土俵に乗らなくていいのだもの。
 友人をいじめている女性の気持ちになって考えれば、確かにつまらないのだろうなということも分かる気がしてくる。学歴はたぶん、選択肢の自由度を得る程度なんだけれど、やっぱり大事なのだなと成人してのちにつくづくと感じる機会が何度かある。妄想劇場でシュミレーションしてみると、確かにつまらないのだ。どうして、どうしてよ!私こんなに頑張ってきたじゃない!ああそうか、やっぱり入り口が違うんだ…。
 とか勝手に他人事に、残酷な空想を図ってみる。何年たっても販売しか出来ない人と、企画や買い付けに入っていける人。でも販売が天職の人もいるし、どっちが上というわけでもなくて、嗚呼どの業種もどんな仕事もしんどいなぁ。人生って何かガス抜きの娯楽を持たないと、ひたすら苦行だわ。
 働かないで生活していけたら、この世を薔薇色にできる自信がある。おおラヴィアンローズ人生は薔薇色だ。私の人生は何色の薔薇なのかしら。