女の子の友情は恋愛と紙一重の時が

「友達になろうよ」 「うん、いいよ」の先には、友情の発展はないと思うんだけども、どうなのかしら。だから少しだけ考えるのね。
 打ち解けたしょっぱなから、過去の辛い体験を切々と語るのは早いと思うの。いえ、良いのよ、私ごときにぶちまけて救われるのなら、言ってすっきりして忘れちゃえば良い話なんだけれども、理解者を得た、と一方的な依存心を抱くのはフェアじゃないんじゃなかろうか。イメージ膨らまして来られて、で、一寸でもこちらの反応が望んだ形じゃないと、勝手に傷ついて被害者になるんでしょう?
 懐いてくれるのは嬉しいが、あなたのなつき方は非常に不気味だ。平たく言えば少しだけ気持ちが悪いの。私は少し、あなたに何やらの期待を抱かせる態度をとったのかもしれない。親友になれるかもとか、そういった類の。何がそう思わせたのか、しかしながらそれは本当に私の落ち度であるし、軽率だったと思いますがしかし、いきなり手をつないで来るのは少々ひいてしまう。私は確かに、女の子は嫌いじゃない。ていうか好き。しかしストライクゾーンは男女ともに非常に狭いというのを了解していただきたい。興味のない子、それも屈託のある子にいきなり手をつながれて、嬉しいはずがないでしょ。少しだけ、一寸けっこう大変ぞっとする。
 あなたがヘテロか非ヘテロかは、私は凡人なので見抜く力はありません。が、そもそも興味がないの。やめて。やめて。正直、あなたが私を見つけて手を振ってぱたぱた走ってくる姿を見ると、つらい。そっけなくしたいがあなたはリストカッターだったと私に告げたんだった。それってば、傷つけたら私、手首を切るわという脅しかと思えてきたわけ。私は八方美人なので、加害者にはなりたくないの自分のために。
 なので私は、あなたを見ても微笑んで適当につつがなく会話をするけれども、それは大人の処世術で、脳内では小人がイヤイヤダンスをしていることを、あなたは気づくべき。あなたは不器用な人だから、可哀相になる。