貧乳女子たちへ愛を込めて

mxoxnxixcxa2005-06-16

 ビューティーコロシアムで、人生の遣る瀬無さをみな顔の所為にする女子達を見て悟って以来、ひどい音痴など私の人生の暗部の全てはまとめて貧乳の所為にすることに決めたので、まあべつに憧れなど抱くでもなく日々は過ぎてゆくのだけれど、久しぶりに会った妹・二十歳目前の女子大生が。
「もうさぁ、私Fカップになったんだよ。信じられる?Fだよ何それ」 「ぇえ?まだ成長してんの?」 「いい加減もういいよ」 「ふーんあっそ」 「似合わない服とかあるし」 「まあキャミソールとかキュートに着れないね」 というこの会話。判断はもなかを眺めたみなさんに丸投げです。私は別にカワイソウナコじゃないんです例え母までもが巨の部類でも。Aカップじゃないだけ良かったのだと思います。
 そうして、同じ親を持った妹と己との違いをつぶさにあげ連ね、綿密に検討してみた結果、全国の貧乳女子の皆さん、理由が分かりましたよ牛の乳です。やはり有名な牛乳でした。
 妹は牛なしの生活は有り得ないという無類の牛乳好きで、朝は牛乳なしでは始まらない人。食卓に並ぶは例えそれが味噌汁と白米に何か適当なお菜の拵えものだったとしても、飲み物は必ず牛乳だった。一方私といえば、牛乳などはよくて1ヶ月に1度、カフェオレなどにして素のままの常態じゃなくして強引に飲むといったところ。飲んで飲めないことはないけれど、自ら進んで飲みたくはない。
 桃井かおりが「イイ女の条件は、まず牛乳を飲むことだわね」とか言っていたので、三十路四十路と、ゆくゆくは素敵な姐さんになってゆく予定の私は思い立ち、ああ飲もう、そうして今以上にイイ女になりたいと。そして将来骨粗鬆症にはなりたくないとも思っているのに、どうしても避けてしまう。だって飲んだ後に爽快感がないのだもの。
 しかし牛の乳ごときの幼児期からの積み重ねで、妹はホルスタインに私はスペアリブに。そうか私の貧乳は父親似。ああ。