H・2 8

 その木曜ドラマを見る理由は多分意地の一点。やっぱりのり切れぬこのドラマは、全体的に話と演技が空中で分裂。毎回、は?先週のアレは一体なんだったの?と煙にまかれる。毎週盛りだくさんな一悶着も、もどかしいを通り越してなんともはや。ひかりちゃんの中途半端さはどうだいこりゃ。比呂さんの優柔不断さといったらそれはないだろう。
 でもなんか、どうせここは笑うとこなんでしょとしか感じていなかった数々の仕込みネタで、初めてぷっときた。パンか何かを優しくあやす比呂さんと、屋上に立ち並ぶマトリョーシカ。不意打ちを喰らった。なんでここでマトリョーシカ?シュールな絵ヅラに思い出し笑いさえしてしまう。だんだんと小さくなってゆき、妙な遠近感さえ感じるロシアのおばさんマトリョーシカ。私も持ってる。
 渋谷のロゴスキーでボルシチなんかを楽しく食した帰り際のレジで、並んでいたマトリョーシカの内一人が「ネエネエモニカタン、ワタシヲ連レテ帰レバイイノニナ」と話しかけるので、思わず「それください」と緑のスカーフの子を指差したことがある。久しぶりにお腹の中から分身を出してあげ順番に並べてあげると、うちのマトリョーシカは嬉しそうにしていた。私はちょっと前に、マトリョーシカテルミンマトリョミン」の存在を知った。欲しい気持ちを押し殺していたのに、むくむくと湧き上がる熱い思いが再燃。欲しい欲しいよマトリョミン
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